血液検査
炎症の程度といった免疫の状態をみながら、関節リウマチの可能性を調べるとともに、ほかの病気との鑑別を行います。リウマチ因子だけでは判別できないことが多いため、抗CCP抗体、抗ガラクトース欠損IgG抗体、MMP-3などを測定します。
CRPは、体内に炎症や組織の破壊がある時に、肝臓で作られる特殊なタンパク質です。感染症など炎症を伴うさまざまな病気で値が高くなります。全身に炎症反応を示しますので、関節リウマチの方では陰性のこともあります。0.5以下がひとつの目安です。
リウマトイド因子とは、自己抗体といわれるもののひとつで、関節リウマチや他の膠原病などの自己免疫疾患の方にみられます。健康な方にも陽性の方がたくさんいます。関節リウマチの患者様の約80%の方が陽性ですが、残りの20%の方では陰性となるため、たとえリウマトイド因子が陰性でも関節リウマチではないとは言い切れません。また早期の方では陽性率は著しく低下します。
抗CCP抗体は、リウマトイド因子と違って、特異性が高く、陽性の方は90%以上の確率で関節リウマチと判定できます。発症前から陽性になることもあり、早期の関節リウマチの診断にも役立ちます。関節リウマチ以外の病気でも陽性になることがあります。